うつろふ

しばらく植物を使って色染めをしていました。

染めている間、ずっと うつろふ という言葉が頭の中に浮かんでいました。

頭に浮かんでいたのは、ずっと 色が うつろふ 様を目にしていたからだと思います。

 

染料を煮出して、媒染して、糸を浸けて、洗って、乾かして。

染料、水、温度、媒染、時間などによって、絶え間なく色は変化していって

色と色の境界なんてものはないのだ、と気付きました。

鍋の中の染液と、鍋からこぼれた染液の雫はまた違う色に見えるのです。

 

刻一刻と色は変化していき、その変化があまりにも自由すぎて、時間って一直線に進んでいるのかな、なんて不思議な気分になったりしました。

 

これまでも草木を使って染めたりしてましたが、今年はなんだか違う角度から向かいあっているような気がしています。

 

その時手に入ったものを手に入った分だけ。

そんなゆるい気持ちと好奇心を持って染めていました。

その結果、必然的に、この土地の、その季節の物が多くなりました。

 

草木染 Palo azul, muicle(キツネノマゴ), moringa(ワサビノキ), Pirúl(コショウボク), ブーゲンビリアなどなど。

 

 

 

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