8月はたくさん糸を染めていました。
主にメキシコの植物を使った染色です。
展示や本などで目にした染めに使われている植物の名前を書き留めておいて、メキシコシティに行ったときに入手してきました。
Gualda, Guamuchil, Heno, Zacatlacalli, palo de campeche, palo de brasil, achiote……など
私にとっては初めて聞く名前で、見たこともないものも多く、とりあえず尋ねて、出されたものを入手しました。
それが一体何の植物なのか、木なのか草なのか、染まるのは根なのか、葉なのか、幹なのか、日本語では何というのかなど、わからないことだらけのスタートだったものの、染めながら、調べるのもまた一興。
同じ植物でも地域によって呼び名が変わったり、逆に名前は同じでも、違う植物のことだったり、調べれば調べるほど興味がわきます。
メキシコの北から南まで、気候も違えば、習慣、言葉も違う文化の中で培われた色染めのあれこれを追うのは、途方もないことのような気もするけれど、ひとまず染めてみれば、そこに現れる色にただただ驚嘆するばかり。
夢中で染めて、気が付いたら8月も過ぎ去っていました。
朝、糸を洗う水がずいぶん冷たくなりました。
日もだいぶ短くなって、いよいよ秋、冬の展示に向けて追い込む季節がやって来たことを実感します。