2018年も残りわずかですが、今年を振り返ってみると、引っ越しという大きな出来事がありました。
この引っ越しは、とんとんと決まって、あれよあれよという間に済んだのですが、
日々の暮らしに面白い変化をもたらしてくれた気がします。
新しい場所は、大きな庭があって、それが引っ越しを決めた理由のひとつでもあります。
引っ越しを決めた2月、庭には何もありませんでした。(ないように見えました。)
乾いた石が転がっているだけの茶色かった庭が、
6月の雨のころから、うっすらと緑に覆われるようになって、
7月に入ると一雨ごとにぐんぐんと一気に伸びて、手が付けられないほどに緑が茂ってきました。
いろいろな植物が生えてくると、そこには本当にたくさんの虫や蝶や鳥なんかも集まってきて、
あっという間に世界ができました。
ひまわりの葉の裏に隠れる芋虫も、
葉っぱと同じ色をしたバッタも、
風は吹いていないのにそこだけ揺れている枝の先も、
とにかく生き物の気配に溢れていて
姿の見えないものたちの気配に常に触れている感じは、新鮮でわくわくしました。
咲き乱れるひまわりの花のほのかな香とか、
草の根元の小さな、真っ赤な虫の集団とか、
バッタのメカニックな形とか、
芋虫のロボットみたいに精密な歩き方とか、
知らなかったことを日々発見できるのも楽しかったです。
そんなことを思いながら、このタペテを織りました。