先日足を延ばしたコロンという街。
ケレタロから40分ほどバスに揺られると着く、とても小さな街でした。
誰もいないバスターミナルに着いた瞬間から、なにかのんびりとした温かさがあって、好きだな、と思ったのでした。
街を歩いているとそこかしこに聖書の言葉が書かれています。
街の中心にあるバシリカでは一日中礼拝が行われていて人々が溢れかえっていました。
人々の生活の中に、カトリック教が色濃く根差しているように思えました。
バシリカの目の前の広場には市場が立っていて、黒糖のお菓子とビスナガの実のジャムを買ったら、今が旬のザクロの実をプレゼントしてくれました。
偶然、この街の織物職人、José Vega Ibarra 氏の工房にお邪魔することになり、お話を伺うことも出来ました。
男の人しか織ることが許されなかった昔、ひいおじいさん、おじいさん、お父さんが織っている姿を織り機の下にもぐっていつも眺めていたと。
11才になって、機織り機に立つことが初めて許されたとき、自然と織ることができたと。
それ以来50年近く、変わらずずっと好きで織り続けているのだそうです。素敵な話を聞きました。
田舎町ののんびりとした雰囲気にすっかり癒されました。
心温まる出会いと、また一つ織物の歴史に触れることができて、好きな街がまたひとつ増えました。